日本を変える「営業タレント化構想」 Sales is cool!の伝道師・セレブリックス今井晶也が発信を続けるワケ

日本を変える「営業タレント化構想」 Sales is cool!の伝道師・セレブリックス今井晶也が発信を続けるワケ

営業代行やコンサルティングを行う株式会社セレブリックス。営業企画本部の本部長である今井晶也さんは、セールスエバンジェリストとして、セールスメソッドの発信などさまざまなアプローチで「Sales is cool!=営業はカッコいい」という価値観を広げるために奔走している。営業の地位向上を目指す今井さんが考えるこれからの営業のあるべき姿とは? インタビューの前編では、今井さんの仕事観を形作った原体験や、営業職のありかたについて話を聞いた。

2020年4月の取材時、今井さんはテレワーク中。オンラインで取材に応えてくれた。写真は今井さんご提供の自宅での自撮り画像。

「言葉で人を動かしたい」と営業職に

―― まずは、セレブリックスでの現在のお仕事内容を教えてください。

今井 2020年4月から、営業企画本部の本部長に就任しました。具体的にはセレブリックス全社のコーポレートブランディング、事業企画、マーケティング、営業の統括責任者を兼任しています。私に課せられたミッションは至ってシンプルで、セレブリックスを営業支援の領域で名実ともにNo.1にすることです。現在セレブリックスの影響度・認知度は弊社の一事業である営業支援領域に偏っていますが、他にも店頭スタッフの派遣事業や、セールスプロモーションの支援事業など、営業・販売の領域で幅広く事業を手掛けております。従いましてBtoBの営業支援だけでなく、購買における領域で幅広くセレブリックスのブランドやファン作りを推進していきたいと考えています。

―― もともとは、営業以外のお仕事を志していたそうですね。なぜ、営業という仕事を選んだのでしょうか?

今井 私のキャリアの1歩目は、いわゆる企業への就職という正攻法のルートは辿らず、俳優を志すというところから始まりました。もともと、子どもの頃から授業で朗読したり、人前で話をしたりすることが好きな目立ちたがり屋でした。決定打となったのは小学校や中学校で行った演劇でした。スポットライトを浴びる感覚、拍手喝采の千秋楽。経験したことがある人は分かると思いますが、今井少年にとって大きな刺激となったのは間違いありません。ただ、根本には、カッコいい男でありたい…という気持ちがあって(笑)。遅咲きでも俳優の道一本で活躍するという道は考えていなくて、若いうちから影響力を発揮することにこだわり24歳という〆切を設定しました。結果として目標の〆切までに俳優で稼ぐことが叶わなかったので、第2のキャリアを描こうと思い仕事を探しました。ただ、自分の将来像を作った原体験や軸が変わるわけではないので、やっぱり、言葉を使って誰かに影響力を与える、自分の存在意義を示すことのできる仕事に就きたいと思ったんです。

2019年11月のセミナー 『Sales Enablement Confernce #02』に登壇する今井さん

出逢ったその日から影響力を示せるのが営業という仕事

―― 仕事で実現したいことがはっきりしていたわけですね。理想の仕事は見つかりましたか?

今井 いろいろな職業を調査しているうちに、法人営業という仕事と出会いました。どうやら法人営業という仕事は、縁もゆかりもない人と出逢ったその日から影響力や存在価値を示せる仕事らしい。一方で企業側は優れた営業からの提案によって、より良い会社を築くことができたり、新たな発見を得ることができる。なんだこれ、営業ってメチャメチャ格好いいじゃん、と思いましたね。企業によって悩みや課題は当然異なるわけで、1社1社異なるストーリーと提案ができる。これこそロマンであり、クリエイティブな仕事だと直感で思いました。

決定的だったのが、営業は今を評価される仕事だと強く感じたからです。もし仮に、隣の席にいる人が東大出身または高学歴の人であったとしても、今、成果を出している人にスポットライトがあたるのが営業という仕事です。24歳の私でも人生大逆転できるチャンスがある、そのような可能性に溢れた環境で自分を磨きたいなと考え、営業に絞って転職活動を行いました。

―― 実際に営業の仕事を始めてみて、期待通りのロマンはありましたか?

今井 最高なロマンを体験できました。勿論それ以上に沢山の修羅場も経験してきましたが(笑)。僕の場合は入った会社に恵まれたと思います。セレブリックスは「時代に選ばれ続ける営業パーソン」という旗を掲げ、いつ何時も最高峰の営業スタイルを追求するというスタンスです。営業という仕事に心底プライドを持っていますし、専門知識と技術を駆使し、「お客様をもっと儲けさせる・お客様の課題を解決する」というコンサルティングマインドが根づいています。加えて、営業代行や営業コンサルティングを行っている企業なので、様々な業界・手法の営業を体験として身に付けることができました。大変なことも沢山ありましたが、こうした一流の環境と仲間に囲まれて働けたことは、営業という仕事をより魅力的に映しました。

営業は正義を貫く仕事になれるはず。そしたらきっとモテモテになる。

―― 私も営業経験があるんですが、つらい思い出が多いです。営業はただ担当先を回るだけで、誰にでもできるような仕事と考えられて、立場が低いケースもありますよね。

今井 そうですね。今、それが僕の原動力になっています。営業職は今、日本で336万人、販売職も含めると864万人くらいいると言われているんですが、幸福度の格差が一番大きい。つまり、幸せだと言う人と 、不幸せだと言っている人の格差が大きいんです。営業パーソンにどういう時がつらいかと聞くと、半数以上が「売れてないときに苦しい」と言うんですね。ただ、正しい営業活動をやっていれば、お客さんから頼られるし上司にも褒められるから、自分の存在意義を感じられて仕事が楽しくなるんです。でも、売れていないと、上司からも詰められて無理やり売らないと 、というストレスが溜まっていき、何のために働いているのかわからないし、どんどん不幸になっていく。このギャップをなくすのが、僕の今の使命だと思っています。

―― なるほど。どうやってそのギャップをなくしていこうとされているんですか?

今井 それを実現するのが、僕が掲げている「Sales is cool!構想」です。営業の正しいやり方を伝えていくことで、営業成果は高まります。成果が出る循環を作ることができれば、無理矢理売ることもなくなり、提案内容は顧客の成功に近づきます。また、正しい営業技術を身に付ければ、顧客が気付いていない正しい課題設定ができるため、営業の介在価値を示すことができます。そうすることができれば、世の中の営業に対する印象は変わるはずです。営業は厄介者ではなく「救世主」となり、市場価値や社会での影響力も高くなるでしょう。私はこのように「営業は正義を貫く仕事」にしたいのです。こんな風になれたら、しびれるほどカッコいいですよね。そんな営業パーソンはきっと顧客からも上司からも市場からもモテモテだと思います。だから「Sales is cool!=営業はカッコいい」構想と呼んでいます。

2019年11月のセミナー『“ONE TEAM” B2Bはマーケとセールスの連携で大きな成果を創り出す!』で話す今井さん

新卒はとりあえず営業‼ みたいなのもう辞めにしませんか?

―― 営業・販売の正しいやり方を伝えていくという方法のほかに、「Seles is cool!」構想で取り組んでいることはありますか?

今井 はい。たとえば、営業職を応援するウェブメディア「Sales Ship」を非営利で運営しています。トップセールスの体験をシェアすることを目的に、揺るがない普遍のテクニックや心構えから、最新テクノロジーを駆使したニューセールススタイルまで幅広く情報発信しています。私自信もイベントやカンファレンスなどで登壇機会をいただき、営業の技術面や目指すべき姿をシェアしています。

―― 今井さんは今後、営業は減っていくけれども、営業を目指す人を増やしたいとおっしゃっていますよね。

今井 はい。矛盾に聞こえるかもしれないんですが、たとえば医者を目指す人はたくさんいますよね。でも、専門性が高くて国家試験に合格しなければいけないから、なれる人は少ない。それと同じように、法人営業という仕事をもっと専門的な仕事に押し上げるべきだと思っています。だって企業の経営や事業に対して外部から口を出す(提案する)のが仕事なんです。本来、簡単であっていいハズがないですよね。そういう意味では、文系の新卒はとりあえず営業をやれ、という風習が最も悪だと思ってます。営業を体験することはキャリアや能力面では確かに意味があると思いますが、広い視野でみると営業の価値を下げるだけだし、顧客にとって最高の提案を行おうという姿勢ではないですよね。

今、進めるべきは「営業タレント化構想」

―― なるほど。近い将来、営業の世界で実現したいと考えていることはありますか?

今井 僕が今、考えているのは「営業タレント化構想」です。これからは、営業マンも「この人に来てほしい」とお客さんが選ぶ時代。 営業という仕事がもっと注目されるためには、営業の世界で有名人が現れていくことが必要だと思っています。たとえば、お笑いといえばどの事務所ですか?と聞くと、たいていの人が吉本と答えますよね。その根拠には、「人材育成がしっかりしているから」とか言う人はほとんどいなくて、大体は「有名なお笑い芸人がたくさんいるから」という回答になると思います。リクルートが有名なのも、リクルート出身ということがひとつのブランドになっているからだと思います。営業の世界で影響力を持とうと思ったら、営業のタレントを抱えている企業が有利になる気がしています。

―― いろいろな能力を持った営業がタレントのようにそろえば、営業マンを抱える会社にとっても顧客にとってもメリットがありそうですね。

今井 技術職やクリエイティブ職は、自分のポートフォリオや作品集を使って自分のスキルをアピールしますよね。それと同じように、それぞれの営業マンが、実績や自分のスキルをポートフォリオとして発表する文化を広めたいですね。営業パーソン自体をオープンソース化すれば、自分たちの商品を営業するときベストな営業マンに担当をさせられる。そういうことができたら面白いと思っています。

営業の仕事がより高度になることで、営業を通じて成功する人が増えると話してくれた今井さん。続く後編では、今すぐ使える営業の具体的なメソッドや、営業が顧客を前にしてとるべき姿勢について詳しくお伝えする。

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